線維筋痛症の概要

　線維筋痛症は一般的にあまり聞きなれない病名ですが、線維筋痛症を一言で説明すると「原因不明の身体の痛みが全身に生じる病気」です。

全身のあちこちが痛んだり、ひどい倦怠感や不快な症状が生じたりする病気です。

一般的な検査では、これといった以上は見られませんが、何らかの異常が起こっていると考えられます。

これといった病変が見当たらないのに痛む状態は、現代の西洋医学では痛みの感覚を司る脳の働きに誤作動が起きているためと考えられており、この状態を改善するためには薬物療法を中心に、医学的な治療を早期に受けていくことが重要であるとされています。

線維筋痛症では主症状の痛みに加えて、痛みに伴う睡眠障害や気分の落ち込み・自律神経症状などもみられます。

そして、それらの不快症状が痛みをますます強め、さらに症状を複雑化させてしまう連鎖的な悪循環が起きやすくなるため、睡眠の改善や気分の向上も症状の改善には欠かせないものとなりますし、早期の疼痛のコントロールが重要になっています。

＜症状の経過＞

痛み（疼痛）は徐々に広がり強まる。

↓

慢性疼痛

（３カ月以上、体のどこかが痛みなかなか消えない状態）

↓

慢性局所痛症

（がんこな肩こり、腰痛、膝、あごの痛みなど特定の部位の痛みが取れない状態）

↓

慢性広範痛症

（全身の複数の部位に痛みが続いている状態）

↓

線維筋痛症

（特定の部位だけでなく、全身あちこちに原因不明の痛みが現れる状態）　

　主な症状は、

• 全身のあちこちの痛み（関節痛、筋肉痛、こわばりなど）です。
• 痛み以外の症状（疲労感、倦怠感、体の冷え、足のむずむず、便秘、下痢、目や口の乾燥症状、しびれ、めまいなど）自律神経が関わる症状
• 精神的な症状（眠れない、不安感が強い、気分の落ち込みなど）

　これらの様々な症状を引き起こす病変が、一般的な血液検査や画像検査ではみつからないが、何らかの異常が起きているとされています。

　線維筋痛症に対する当院の治療についてですが、同じ病名だからと言って治療方法が全てパッケージ化されたものではありません。それは当然ですが、患者さま一人一人の症状の場所や発生原因などが異なっているからです。

しかし、線維筋痛症で起こる痛みは「筋・筋膜由来の痛み」であることは言えます。

筋肉から発生する痛みに「トリガーポイント」があります。＊詳しくは「トリガーポイントについて」をご参照ください。

当院は、線維筋痛症で起こる身体の痛みは、筋肉内に出来た「トリガーポイント」と仮定しております。

実際に線維筋痛症の方が病院でレントゲンやMRIで検査をしても原因がわからないという事がありますが、言い換えるとレントゲンやMRIには映らない組織に痛みの原因があると考えられます。

その第一候補に挙げられるのが「筋肉」なのです。

当院の治療では、まず問診・触診・検査などを行う中で確実に身体に触れ、お身体の状態を情報として取り入れます。

緊張（コリ）が強い部位を見つけ出し、そのポイントに対してマッサージや鍼を行うことで刺激が伝わり、様々な生理反応を経た結果、「血行の改善」「緊張の緩和」「疼痛の緩和」が図られるのです。

また、当院は凝った場所に針を射つ・マッサージをするだけでなく、凝らないための身体の使い方や姿勢指導・体調を整えるための栄養指導などを通して、より包括的（ホリスティック）な視点での治療を行なっております。

当院では、線維筋痛症の治療にもトリガーポイント療法などを用いながら行っています。

治療期間は完治まで３カ月。治療回数を８回と定めております。

（勿論、軽症であれば上記期間より短く・少ない回数で治療を終えるケースもあります。）

一人でも多くの患者様が線維筋痛症の症状から解放され、QOLの向上を目指していけるお手伝いができれば幸いです。

リタ赤坂鍼灸マッサージ整骨院は、福岡県で唯一の「一般社団法人　日本線維筋痛症学会」所属の鍼灸院です。