股関節の痛み　

股関節痛の概要

　股関節は、身体の中で大きな可動域を持つ関節の一つで、立つ・歩く・しゃがむなど、日常生活で頻繁に使用されます。そのため、加齢や過度の使用により負担がかかり、痛みを引き起こすことがあります。股関節痛の原因は多岐にわたりますが、特に「変形性股関節症」や「臼蓋形成不全」などがよく見られます。

適切な治療とセルフケアが、痛みの軽減や症状の悪化防止に役立ちます。

股関節痛の種類

1. 変形性股関節症

加齢や過度の運動により股関節の軟骨が摩耗し、骨同士が直接ぶつかることで痛みを引き起こす状態です。日本では、特に中高年女性に多く見られる症状で、立ち上がるときや歩行時に痛みが増すことが特徴です。

2. 臼蓋形成不全

生まれつき股関節の構造に異常があり、股関節の骨が浅く、関節の安定性が低下している状態です。これにより、股関節が摩耗しやすくなり、変形性股関節症に移行するリスクが高まります。痛みの他、可動域の制限が生じることがあります。

3. 滑液包炎

股関節周辺にある滑液包（潤滑剤を分泌する役割をする袋）が炎症を起こし、痛みを引き起こす状態です。急性の強い痛みが生じやすく、股関節外側に触れると痛みを感じることが多いです。

股関節痛の症状

• 痛みの部位と痛みの種類

股関節痛は、股関節そのものや臀部、太もも、膝にまで痛みが広がることがあります。また、痛みの種類も鋭い痛みから鈍い痛みまでさまざまで、日常生活に支障をきたすことがあります。

• 可動域の制限

痛みが原因で股関節の動きが制限され、屈曲・伸展・外転などの動作が困難になる場合があります。特に変形性股関節症や臼蓋形成不全の場合、動作のたびに痛みを感じ、活動範囲が狭まることがあります。

• 体重負荷時の痛み

立ち上がるときや階段の上り下りなど、体重がかかる動作を行う際に痛みが増すことが多く、進行すると日常生活に支障が出ることがあります。

当院で股関節治療を利用するメリット

鍼治療やマッサージには、以下のようなメリットがあります。

1. 痛みの緩和

鍼やマッサージは、痛みの原因となる筋肉の緊張や炎症を軽減し、痛みを和らげます。鍼はツボや経絡を刺激することで自然治癒力を高め、マッサージは筋肉をほぐし血行を促進します。

2. 血流改善と回復促進

鍼やマッサージによって血流が良くなることで、痛みや炎症の原因物質が排出されやすくなり、回復を早めます。血行が良くなると酸素や栄養が細胞に行き届き、関節の柔軟性が向上します。

3. 関節の可動域改善

鍼やマッサージは、緊張した筋肉や結合組織をほぐし、股関節周辺の可動域を広げるのに役立ちます。これにより、股関節の動きがスムーズになり、日常生活での動作が楽になります。

4. リラクゼーション効果とストレス緩和

鍼とマッサージにはリラクゼーション効果があり、ストレスや不安を軽減するのに効果的です。精神的なリラックスが得られることで、痛みに対する感受性も低くなります。

これらの効果を組み合わせることで、股関節の痛みの緩和と健康的な日常生活のサポートが期待できます。